スクエア決済に関する雑感

先月、自宅近くに小さなアートギャラリーをオープンしました。ギャラリーの作品販売の際の決済方法として、以前から興味のあった「Square (スクエア)」を利用することにしました。今回のデジマーケティング日記はギャラリーの店主としてスクエアを使ってみた感想を書きます。

スクエアはツイッター創業者の一人であるジャック・ドーシーが2009年に創業したスマホ決済会社です。ツイッターの共同創業者が開発した新しいビジネスということで、以前からとても興味がありました。

スクエアの魅力は、従来のクレジットカード決済と比較して決済手数料が3.25%と安いこと、加盟店審査にかかる日数が大幅に短縮されること、ハードウエアが安価で小さなスクエア端末があれば高額なクレジットカード読み取り機が必要ないこと。私はこの端末をローソンで980円で購入しました。そして何よりもアートギャラリーという性格上、作品を見ながらギャラリー内を回遊するお客様とコミュニケーションを取りながらスムーズにお勘定ができるという今までにないスタイルに強く惹かれました。

ただ一点不安だったのは、こんな簡単で本当に大丈夫なの? 紙の売り上げ明細書は出ないの? など手軽なサービス過ぎてお客様に不信感を抱かれるのではないかという事でした。そのために導入時にスクエアに対応するブルートゥース式のレシートプリンタをわざわざ購入して準備していました。

しかし実際にアーティストの個展が始まって、作品の販売が始まると、お客様のスクエア決済に対する反応は、「何これ? 初めて。面白い!」、「アップルストアみたい」と上々で、スクエア端末にスルッとカードを通して、iPadの画面上にサラサラとサインをして、メールアドレスを打ち込んで、本当に自然に決済を済ませていただきました。これは私にとって正直なところ、ほっとした反面、意外な反応だったのです。

アートギャラリーでの買い物だから、こんな体験も楽しいと感じてくれたのか、紙のレシートがないと安心できないなどと言い募るのは、私のような世代までなのか?そのあたりは、たった2週間の個展期間中だけの経験だけで結論めいたことは言えませんが、たしかに新しい風が吹いている感じがしました。

期間中のお客様の約20%がスクエアを使ってカード決済でお買い上げいただきました。この現金決済とカード決済の比率も平均的なものなのではないでしょうか?スクエアのことはまた次回の個展の際にも何か書いていこうと考えています。今回はこのくらいで失礼します。